第1日目
〜「旅立ち」〜

 平成13年 5/23 日本時間:午前5:30、世田谷区自宅。 

 その日我々は、結婚式の疲れも取れぬまま、遠い異国の地へ旅立つべく早い起床をした。
時間にして午前5時30分、かなりきちがいじみた時間ではある。
しかし仕方がない、我が家から成田まではおよそ2時間半、集合時間は午前10時である。
そんな時間に起きれば言うまでも無く外は真っ暗である。
しかし・・・、今思えば、これって「弾丸ツアー」以外の何物でもない。
勢いだけで決めたこのモナコツアー…、日程なんて5泊7日ならどうでも良かったのである。
モナコ時間の5/24にフリー走行、1日空いて、5/26に予選、5/27は決勝レース、
そして5/28には飛行機に乗り、12時間後の5/29には日本には着いていなければならないという…。
もはやこれだけで十分にチャレンジャーといえるのであるが、
我々にはさらに過酷な運命が待ち構えていようとはこのときの我々には知る由も無かったのである…。
平成13年 5/23 日本時間:午前10:00、成田空港着。 

 ・・・ヘトヘトである。
なにせ20Kgを超えるトランクをココまで引きずってきたのだ。
しかも隣では乗り物酔い女王・有栖川翠が何やら気持ち悪そうしている、どうやら道中、電車にやられたらしい。
それもそのはず、世の中は水曜日、しかもラッシュアワーであったがために我々の手荷物である黄色いトランク君は
周りの大迷惑以外の何物でもなかった。でも背に腹は変えられない我々は、それを続けざるを得ない…。
小田急線〜山手線〜成田エクスプレスと乗り継いだ我々にはすでに疲労の色が見える。
しかし、我々にはさらに過酷な12時間10分の飛行機の旅が待っているのだ…。


平成13年 5/23 日本時間:午前10:30、集合時間。
 
 今回のツアーはJTBによるF−1ツアーAコース、旅行会社が用意した中では1番リーズナブルなものである。

まずはツアーの概要から

利用ホテル ラディソン サス カンヌ
日本発着時
利用航空会社
KLMオランダ航空 アリタリア航空 ヴァージン・アトランティック航空 エールフランス オーストリア航空 スイス航空 スカンジナビア航空 ブリティッシュ・エアウェイズ ルフトハンザ・ドイツ航空 全日空 日本航空
エコノミークラス利用
添乗員 坂本とか言うニース在住の女
最少催行人員 15名

日程表
日次 内容
1 午前:東京(成田)飛行機ニース(ヨーロッパ内都市乗継ぎ)
:カンヌ着
2 カンヌ列車モナコ
午前:カンヌ駅から70分弱。列車でモナコ・モンテカルロ駅へ。
添乗員が観戦席までご案内いたします。
モナコF1-GP予選観戦
3 終日自由行動

4 カンヌ列車モナコ
午前:カンヌ駅から70分弱。列車でモナコ・モンテカルロ駅へ。
モナコF1-GP予選観戦
5 午前:カンヌ列車モナコ
モナコF1-GP決勝観戦
6 午後:ニース飛行機東京(成田)(ヨーロッパ内都市乗継ぎ)
7 午後:東京(成田)着


まあ、貧乏人にはちょうど良い、イヤ、贅沢極まりないものではあった。
でも仕方がない。こんな機会ははっきり言って最初で最後であろう。
 今回の人数は12名最小催行人員は10名であったから、まあほどほどだったのであろう。
しかし、このツアー自体あまりいいものではなくこれから我々はJTBの陰謀に次々と翻弄されることとなるのだ。
 これから苦楽をともにするであろう12名…、みな気合の入った人たちばかりのようだ。
でもはっきり言ってなんかたちの悪そうなのも混ざっている気がしたのは気のせいではなかった。
この中で散々私の神経を逆なでした名古屋から来た未だにバブリーな4人家族…、
見た目とは裏腹に、周りの空気が読めない男、まるでFAKE君チックな男一匹九州男児(1人で参加)。
こいつらにはとてもイヤ〜な気分にさせられる羽目になるのである。(もちろんいい人もいたのだが)
そして現地で一人増えるんですけれどもそれはまた後ほど。
まあ、1番むかついたのは、JTB担当徳若だったんだけれどね…。

平成13年 5/23 日本時間:午後0:30、エールフランス275便飛行機内。

 とりあえず飛行機に乗り込み、日本脱出!!
さすがはエールフランスすっちーもブロンズ像のような顔立ち。
機内放送ももちろんフランス語だ、訳わからん。それになんだか汚いぞ?機内が。そしてもちろん狭いぞ!!
僕らはいいが、こんなんで体の大きい欧米人は大丈夫なのか?と思ってしまう。謎だ。さすがエコノミー(笑)
そしてついに離陸!!夢を乗せてGO!である。
相変わらず離陸時にかじゅみんぐ撃沈やはり異様に眠くなるらしい…でもすぐに目覚める、椅子が硬くて眠れねえのだ。
こんなのが12時間も続くのか…と、思うといやになった。
やっぱ遠いわ!!ヨーロッパ!!
そして、まもなくアテンダントのサービスが始まった。

平成13年 5/23 日本時間:午後2:00頃、同じくエールフランス275便飛行機内

 まず最初にドリンクのサービスが始まった。
私はペプシMAX(何がどうマックスなのかはわからんが)
翠さんはめずらしくシャンパンを飲んでいた。
(ちなみにかじゅ夫妻、二人ともアルコールには弱い。)
まあ、最初はこんなもんか?とタカをくくっていた二人。
しかし、かじゅ夫妻読みが甘かった。
機内食なんかはもうとっくに昼も過ぎているし、
夜までは出ないだろうと踏んでいたのだ。
そこで、空港で「最後の日本食だ〜!」とか言って、
二人でカルビ丼&うどんのセットを頼み、
しこたま食っていたのである。
そんな二人の考えをよそに、何やら食い物の匂いが…?
 「ヤバい」
と思ったときにはもう遅かったそしてメニューを渡される。
思えばこれが12時間にも及ぶフォアグラ人生の始まりだった。


第1発目の機内食…、フランスの地方料理だってさ。
ケーキが死ぬほど甘くってねえ…。

大してうまくない機内食を食った後、さすがに話をするのにも疲れ始め、寝に入る。
とは言ってもなかなか眠れるものでもないので、とりあえず機内放送の「ホワイトアウト」を鑑賞。
もちろんフランス語の字幕付き。感想:おもろないんじゃ!!
とりあえず全部見たけどね。
そしてやることもいよいよなくなってきたので、小説などを読みふける。
狂骨…いつになったら読み終わるのか?俺は。
そしていつのまにか時間は登場から9時間が経とうとしていた。
そしてどこからともなくまた食い物の匂いが…。
平成13年 5/23 モナコ時間:午後2:30、エールフランス275便飛行機内

 たとえ前の食事から8時間経とうとも、
ずっと座りっぱなしであったから腹なんか減るはずもない。
選ぶ余地のない機内食を運ぶアテンダント。
そして出されたものは残さず食べる主義の俺(爆)
気がつけばメニューには、「ディナー」の文字が!
まあ、日本時間では20:30か…?
それにしてもフランスパンって好きになれないな…。


機内食第2弾、メイン付け合せのポテトはおいしかったです

5/23 モナコ時間:午後5:15、パリ/シャルル・ド・ゴール空港
 
 やっとついた…というのが実感である。とはいえ、まだ着いた訳ではない。
これからさらに1時間半、パリ〜ニースへと飛ばねばならない。
しかもどうやら乗るのは国内線で、やたら狭いらしい…、そしてもちろん乗り心地も悪そうである。
案の定、小さい飛行機に揺られパリを堪能できるはずもなく飛び立つ我ら。
それでもパリの地に降り立ったからには「シェー!」をせねばならん。
「シェー!」あってこそのおフランス帰りである。しかし疲れ果てた俺は時間もないままに今回は出来ずじまいであった。
果たして「シェー!」は出来るのであろうか??
とりあえず飛行機はニースへ飛んだ…。

5/23 モナコ時間:午後:8:00〜10:00、ニース空港〜ラディソンサスカンヌホテル

 「…もういい、飛行機はしばらく乗りたくない。」 これが正直な感想であった。
空港に着くと、何やら体の薄い日本人女性が疲れ切った我々を出迎えた。
今回の現地添乗員、今回のA級戦犯「サカモト」の登場である。
まあ、あんまり腹立ったので、そのうち(かなり悪意に溢れた)似顔絵でも書こう(笑)
そして奴のガイドに従い、今度はバスに乗り込みホテルへ。
道中わずか45分、しかし乗り物酔い女王・翠、あっさりとバスにやられる、かなり具合が悪そうである。
高速道路に入り、運転手、さらにその荒い運転に気合が入る。
そして、その荒さに比例して、見る見るカミサンの顔色が変わる(苦笑)
ああ、早くホテル着かないかな…?と思ったのは誰よりも我らであったろう。
サカモトの現地説明もほとんど聞かず、我々はホテルに着く。
そして我々はそこで驚愕の事実を知らされる。

「明日のフリー走行観戦は集合7:45出発ですので、6:30にモーニングコールいたします。」

…きいてねえよっ!!!
そのツアーの誰もが思った。だって徳若、詳しい日程表渡してないんだもん。
時すでに22:00を軽く過ぎている…、そんな疲れ切った俺達に
そんな早起きしろってか!!

まあ、言うまでもなく起きざるを得ないので我々は死んだように眠った…。
初日はそんなこんなで散々な1日であったとさ。